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胆道癌の治療法には手術療法、薬物療法、放射線療法があります。
手術による外科切除が唯一の根治的治療法になります。
そのため、胆道癌ではまず切除が可能であるかどうかを検討し、切除不能な場合は薬物療法を中心とした治療を選択します。
日本肝胆膵外科学会 胆道癌診療ガイドライン作成委員会 編. エビデンスに基づいた胆道癌診療ガイドライン 改訂第3版.医学図書出版. 2020, p14
外科的な切除ができないと判断された場合には薬物治療が行われます。現在、ゲムシタビン、シスプラチン、S-1が用いられていますが、なかでもゲムシタビン+シスプラチン併用療法が国際的な標準治療とされており、ファーストラインで推奨されています。
また、日本での臨床試験の結果から、ゲムシタビン+シスプラチン併用療法に加え、ゲムシタビン+S-1併用療法とゲムシタビン+シスプラチン+S-1併用療法もファーストラインの化学療法として推奨度1(レベルA)となっています。
日本肝胆膵外科学会 胆道癌診療ガイドライン作成委員会 編. エビデンスに基づいた胆道癌診療ガイドライン 改訂第3版.医学図書出版. 2020, p110
セカンドラインの化学療法としては、現在標準治療は確立しておらず、強く推奨されるレジメンはありません。
ゲムシタビンを中心としたファーストライン後のセカンドラインとしては、フルオロピリミジン系抗癌剤をベースとするレジメンが最も多く使用されています。
日本では、S-1が広く用いられています。
日本肝胆膵外科学会 胆道癌診療ガイドライン作成委員会 編. エビデンスに基づいた胆道癌診療ガイドライン 改訂第3版.医学図書出版. 2020, p114
2020年に公表された肝内胆管癌診療ガイドラインでは、肝内胆管癌の治療に関するアルゴリズムを肝予備能、遠隔転移、領域リンパ節転移、多発(腫瘍数)の4因子をもとに設定しています。
肝内胆管癌の危険因子には、肝硬変、B型肝炎、C型肝炎などが含まれ、肝障害を伴う症例がみられるため、肝予備能の評価が必要になります。
Child-Pugh分類A又はBの症例では、外科的切除と薬物療法が治療の中心となり、Child-Pugh分類Cの症例では緩和ケアが推奨されています。
穿刺局所療法は肝予備能低下や併存疾患により、外科的切除又は薬物療法適応外症例に対して考慮される。
肝外転移のない切除不能肝内胆管癌に対して、定位放射線治療(5 cm以下)又は粒子線治療(大きさの制限なし)が考慮される。
日本肝癌研究会 編. 肝内胆管癌診療ガイドライン2021年版(LCSGJ ICC Guidelines 2021). 金原出版, 2020, p12
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